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更年期症状 怒りっぽい・攻撃的になること

イライラした時、以前までは自分の中で抑えることができたのに、その怒りが表に出てしまった、つい相手に攻撃的になってしまった…。こんなことを、自身やパートナーに感じたことはありませんか?更年期にそれが起きてしまう原因や適切な対策を知ることで、日々の生活をできるだけ快適に過ごせるよう、ヒントを見つけてください!

以前このコラムで更年期症状の「イライラ」を取り上げた際もお伝えしましたが、更年期になると女性ホルモンが乱れることで、自律神経の乱れも引き起こします。 自律神経は身体、内臓の機能を司る生命維持にとって大切な神経。 自律神経が乱れると、身体だけでなく、心の調子にも悪い影響を与えます。

更年期になると女性は、セロトニンというホルモンが減少します。セロトニンは「幸せホルモン🍀」とも呼ばれ、気分を落ち着かせたり、不安感を取り除く作用があるとされています。更年期になると、セロトニンを生成する女性ホルモンが減少するため、セロトニンが不足していってしまいます。また、卵胞ホルモン(エストロゲン)の減少によって分泌が低下すると、それに合わせて物事に対してのやる気や意欲を出すノルアドレナリンやドーパミンの調節が難しくなります。それが原因で感情をコントロールできなくなり、小さなことでイライラしやすくなるだけでなく、それがすぐ怒りとなってしまい、ひどい時は他人に攻撃的⚡️になってしまうのです。

更年期は、老いの予感やできることの限界を自覚する、家庭の悩みや仕事に責任が出て来るなど、忙しくなることでの疲れや、様々なストレスが増える時期に重なります。こうした心理的、社会的な状況も症状に大きく影響して自律神経のバランスを崩し、更年期のイライラ症状(感情コントロールの難しさ)を悪化させることにつながっている可能性もあります。

男性のパートナーや会社の上司などに対して、年齢を重ねて怒りっぽくなったと感じる場合も、男性更年期障害(LOH症候群)の可能性があります。これは男性ホルモン「テストステロン」の減少⤵️により心身へとさまざまな不調をもたらす、女性の更年期症状と同じようなものです。テストステロンは骨格、筋肉を強化するだけでなく生活習慣病の予防やアンチエイジング、バイタリティーやモチベーションを向上させる、男性の生殖機能を向上させるなど、男性の心身の健康を保つのに非常に重要な役割を果たしているため、このホルモンが減少することが、女性同様にイライラや怒りっぽくなる更年期症状のきっかけと言えます。ただし、女性は比較的急降下することに対し、男性の場合は、加齢とともにホルモン量が緩やかに減少するため、更年期症状の自覚がない方も多いようです。

更年期症状 怒りっぽい・攻撃的になる原因

前述のとおり、更年期を迎え、「ホルモンバランスが乱れて自律神経にも影響を与えるで感情のコントロールが難しくなること」が主な原因です。このとき、自分の不安定な感情が自身の心のバランスだけでなく、人間関係にも影響を及ぼすと感じることがあります。不安定な感情を抑え込もうとすると、深く落ち込んだり、ぐったり疲れてしまうため、周囲に更年期を迎えたことを伝えておき、助けを求めることも大切です。その上で、家族や友人と笑顔で楽しい時間を過ごせれば、精神的につらい時もほっとできるでしょう。

更年期に怒りっぽくなったり気分が変わること、またその感情をコントロールできないことに苦しんだ場合は、自分のパートナー、家族(親、子供)、友人との関係こそ大切にしましょう。特に同居する家族は、更年期の感情の起伏が引き起こす怒りの標的にされているのではと感じている可能性もあります。自分が意識しなくても、抑え込んで我慢したり、そのまま気分を爆発させてしまうのが、更年期の特徴です。

私もそうでした💦気分が落ち着いている時に、大切な人たちと自分の感情について話し合い、理解してもらいましょう。サポートが必要な場合は、それもきちんと伝えることが大事です。気持ちを整理するために一人で過ごす時間が必要な場合はそう伝え、落ち着いた時に大切な人達と充実したひと時を過ごすように意識して心がけるのも大事なことです。これができていないと、余計に爆発を抑えられなくなってしまうことも。その後の人生にとって大切なものを失ってしまうことにもなりかねないので、更年期症状に振り回されず、「この怒りや感情の変化はホルモンによるもの」と受け入れ、周りに理解してもらうことも意識しましょうね。

ライフステージに伴い身体が変わっていくことで、更年期の女性はアイデンティティ、あらゆる目的、自我の喪失を経験することが多いといわれています。こうした変化は、悲しみや自尊心の低下をもたらし、加齢や死をより強く意識させることも。そのため、ネガティブな感情を払拭し、趣味などクリエイティブなものに変換することは推奨されています。推し活、習い事やスポーツなどを通して、新しいアイデンティティを築き自信を持つことができます。 更年期症状で言われる多くが身体のことなので、感情的な側面は見落とされがちですが、精神が健康でないと身体の不調にも響きます。感情が揺らいだ時は、更年期によるものだと受け入れるだけでも、怒りっぽさが抑えられる可能性があります。

更年期障害 怒りっぽい・攻撃的になる時 簡単にできる対処方法

ビタミン、ミネラルなどの栄養素を豊富に含むバランスのとれた食事は、身体だけでなく感情的変化を経験する更年期には特に重要です。気分を安定させるためには、アミノ酸の一種であるトリプトファンを含むタンパク質が豊富な食品を十分に摂ることがおすすめです。トリプトファンはセロトニンの生成を助け、更年期の感情変化のバランスを整える効果が。七面鳥、カッテージチーズ、オーツ麦、豆類はいずれもアミノ酸を多く含んだ食材です。イライラや怒りだけでなく、更年期うつや不安感といった感情変化に対処するためにも、朝食を摂る、一日を通して少量でも定期的に食事を摂るなど、血糖値と気分の安定を図るための対策をすることもおすすめです。

リラックスすることも更年期のサポートに大きく役立ちます。大切なのは、自分に期待しすぎないこと。先述の通り、「まず今の状態を受け入れる」ことが大切で、それがリラックスにもつながります。呼吸のリズムを整えることは更年期の不安感を落ち着かせる効果もあります。感情が不安定になると、呼吸が不規則になることが多いので、怒りや不安、ストレスを感じた時は、静かな場所でゆっくりと長い深呼吸をすると良いでしょう。また、瞑想やマインドフルネス、思いをノートに書き出したり日記に残すなど、自分なりの心を落ち着かせる習慣を取り入れることも、おすすめです。運動は、心身に良い影響を及ぼすヨガや水泳など、無理のないエクササイズが良いでしょう。

私の経験上、この更年期による「怒りや攻撃性」はホルモンの減少によって起こるものなので、なかなか自分でコントロールできないことも特徴です。もちろん前述したようなことは有効ですので、更年期になる前から実践していくことと、怒りや攻撃的になった後の「落ち込み⇩」というのも大きく、自分を責めないで!と言われても、責めまくってしまって落ち込む〜からの「うつ」に発展するケースが多いので、少しでも以前と違う怒りや攻撃性が出たと思ったら、周りの人に状況を理解してもらい、協力してもらいましょう!

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また、アーユルヴェーダ的な対処法としては、シャタバリとアシュワガンダのサプリメントやお茶で摂ることが一番有効かと思われます。シャタバリはアスパラガス科の植物で、その根っこを乾燥させ、お茶にして飲んだり、サプリメントにします。このシャタバリには女性ホルモン様の成分が含まれており、気分を落ち着かせ安定させてくれます。

アシュワガンダは滋養強壮効果の高い植物ですので、更年期で気力も体力も落ちた身体に元気を与えてくれます💪✨このシャタバリとアシュワガンダのダブルで摂取すると、効果が高いと私個人では感じています。検索するとたくさんサプリメントなどが出てきますので、個人輸入してみてください😊

毎日、ちゃんと朝日を浴びよう!

質の良い睡眠をとることや、自然の中を歩いたりしてリラックスすることも、更年期の感情的な悪影響を和らげるのに役立つとされています。日頃簡単にできるのは、セロトニンの分泌を増やすともいわれている「朝日を浴びる」ことです。太陽の光が網膜を刺激することで、セロトニンを活性化します。起床後は毎朝カーテンを開け、太陽光を浴びて1日をスタートさせるといいででしょう。

日光☀️に当たりながら、毎朝15分程度の散歩ができればなお良いですね。前述した更年期症状に効果的なサプリメントや漢方薬もあるので、自分に合うものを探して取り入れてみるのもいいでしょう。しかし、食生活や睡眠が不規則なままでは、いくらそれらを摂取しても効果が得られません。規則正しい食生活を心がけた上で取り入れましょう。それでも、イライラが治らず、周囲とトラブルが絶えなくなったり、興奮が収まらず自分を見失いがちになってしまうなど、つらい場合は婦人科や心療内科を受診することを検討しましょうね。

arkakiranah アーユルヴェーダセラピスト Maki