News / Works

ハーブシリーズ(8) タイム

季節の変わり目や、寒い時季は風邪をひきやすくなりますよね。ハーブにも、風邪をひいたときにおすすめの種類が色々あるのです。その一つが「タイム」。

多くのハーブの中でも、抗菌力が高く、喘息やしつこい風邪を緩和する助けをすると言われています。

タイムに含まれるサポニンという成分には、痰を取り除く作用があるとされ、また咳を鎮めるので、気管支炎や風邪、喘息などといった咳症状が出る際に摂取することがおすすめされています。殺菌・防腐作用を持つ「チモール」という芳香成分が含まれることから、濃く煮出したハーブティーを冷まして、うがい薬の代わりに利用するのも喉に良いとされています。

小さな葉ながら気品あるすがすがしい香りで”人の能力を高める働きがある”と信じられており、「勇気」と「大胆さ」のシンボルとされ、ギリシャ語で勇気を意味するタイムという名前になったという言い伝えがあります。ローマ時代、貴婦人たちは戦いに出る騎士たちに、励ましやお守りとしてタイムの小枝を縫い付けた絹のスカーフを贈ったという逸話もあります。

そんなロマンティックな意味を持ち重宝されたタイムには、現在多くの品種があります。メジャーなのはコモンタイムという種類で、よくハーブティーとして飲まれています。爽やかなレモンの香りがするレモンタイムという品種も、飲みやすいため人気があります。シソ科の植物であるため、日本人にとっても馴染みやすいハーブの一つです。

魚や肉、トマトなどと相性が良いので、煮込み料理やスープ、魚や肉の香草焼き、ムニエルなどの料理によく使われます。魚との相性の良さから「魚のハーブ」という愛称もあるほど。生の枝葉をそのまま使ったり、オイルやビネガーに漬けこみ香りを移しておくと、長く香りを楽しめます。

〜上手にハーブを使って、快く美しい毎日を〜 arkakiranah