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ハーブシリーズ(12) リコリス

和名を甘草(かんぞう)と呼ぶ、強い甘味が特徴のリコリス。赤いリコリスの花言葉は情熱・再会で、「再会」はご先祖様や大切な人が帰ってくるとされる秋の彼岸に咲くこと(甘草は彼岸花であること)にちなんでいるそうです。

リコリスは健やかさを保つためのハーブとして、古来から重宝されてきました。激しい咳や喉の痛みの緩和に効果があるとされており、のど飴にも使われるなど、声を使う方には特に愛用されているハーブです。リコリスはハーブ先進国であるドイツのハーブの効能に関する公的評価委員会で承認され、喉や鼻の消炎剤、また胃や十二指腸潰瘍の痛みの鎮静剤としての効果が認められています。

リコリスに含まれているグリチルリチンには、副腎皮質ホルモンの産生促進作用や抗アレルギー・抗炎症作用が認められているため、激しいせきや咽喉痛、口内炎などのアレルギー症状を緩和する働きがあるほか、喘息や気管支炎など呼吸器系の炎症を鎮め、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍にもよいとされています。

アーユルヴェーダや中医学でも活用され、伝統的に古くから上記と同じような症状に加え婦人科系疾患に対して利用されているメディカルハーブです。外用でも、皮膚炎、やけど、口内炎、ニキビなど広く利用されています。漢方薬でも最も使用(ブレンド)され、こうしたあらゆる効能が期待できるため世界中で幅広く使われていることがわかります。

また、リコリスはショ糖の約50倍の甘味がありながら低カロリーのため、飲料・タバコ・お菓子の甘味や香りづけなどにも使われており、ダイエット時の甘味補給の代わりとしての摂取にもおすすめされています。

カンゾウ根は一般的に食物成分として摂取する場合は安全であると考えられているものの、長期間または大量摂取した場合には、血圧上昇やカリウム濃度低下などの重篤な副作用がみられ可能性があるため、高血圧、肝障害、浮腫、腎不全、低カリウム血症、心疾患、妊娠中の方は摂取を控えたほうが良いでしょう。

〜上手にハーブを使って、快く美しい毎日を〜 arkakiranah