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更年期障害で起こるホットフラッシュ原因と対処法は?

更年期症状の代名詞であるホットフラッシュ。どのような更年期症状が出るかは、人によって異なり、基本体質によって出やすい症状がある、というのがアーユルヴェーダ的考え方です。その中で、ピッタ体質は、更年期時に火のエネルギーが増大して、熱くなる=ホットフラッシュを発症する傾向にあります。「そんなことで?」と思うようなことがきっかけになるのですが、心がけておくこと、そして不安要素を減らすことが不調を和らげることにつながります。

更年期障害 ホットフラッシュの症状

更年期の症状といえば、ホットフラッシュ(身体が急に熱くなり、汗が出る症状・のぼせ・ほてり)というくらい、皆さんも聞いたことがあるの症状だと思います。更年期に入った女性の60%程度は経験すると言われています。

実は私がこの症状を体験したのは、一般的に更年期と言われる年(45〜55歳くらい)に起きた症状ではなく、まだ30代の時に子宮腺筋症という病気の治療として、生理を止めるためにホルモン治療薬を使用したときの症状です。

このときのお話はまた別の機会に詳しくお伝えしたいと思いますが、子宮腺筋症というのは、生理の出血量が非常に多くなり、激痛に苦しみます。生理のたびに大量出血と激痛に苦しむので、これを解消するためには生理を止める方法を取ります。

生理を止めるには2種類の方法があり、ピルを飲んで排卵を起こさない状態を作るか、スプレキュア、リュープリンといった薬で偽更年期状態(閉経していないのに、強制的に「閉経したような状態」)を作るのです。私はどちらも経験しましたが、偽更年期状態になった時に、ホットフラッシュを体験しました。

その頃私はまだ企業に勤める会社員でした。主要駅から徒歩10分強かかるところに会社があり、通勤で会社に到着すると、顔だけが熱くなって汗がだくだく出るのです。歩いたからだよね、ではすまない汗が出ます(だから着替えのシャツを持って行っていた💦)。そして発汗と共に動悸と全身がしびれるような感じを伴いました。

経験はしたことがありませんが、おそらく低血糖症のような症状なのではと想像します。はぁはぁと息が乱れ、汗をかいているのに血の気が引いていくような感覚。甘いパンなどが欲しくなり、食べると落ち着きました。

この「甘いものが欲しくなる」という現象は私だけでしょうか?ホットフラッシュになった人の話にもあまり聞かない現象なのですが、アーユルヴェーダ的に考えると「こういうことなのかしら?」と思うことがあります。

どのような更年期症状が出るかは、人によって異なりますが、それはその人の基本体質によって出やすい症状がある、というのがアーユルヴェーダ的考え方です。その中で、日焼けしやすく、筋肉質で、目力があり、白目が黄色みを帯びているようなタイプ(PITTA体質)の人は、更年期時に火のエネルギーが増大して、熱くなる=ホットフラッシュの症状を発症する人が多いということなのです。

そして、火のエネルギーを高める原因として、辛味のあるものやスパイシーなもの、肉を食べる、お酒を飲む、もちろん暑い場所にいる、といったことが挙げられます。ホットフラッシュは火のエネルギーの調整によって鎮静される(詳しくいうと、風のエネルギーもなのですが)ということになるのです。

火のエネルギー(と風のエネルギー)を鎮静させるには、甘みを摂ると良いので、必然的に甘いものが欲しくなったのでは?というのが、個人的アーユルヴェーダ的な見解です。

*ちなみに私は糖尿病ではございません。

ホットフラッシュが起こる原因

ホットフラッシュが起きる原因も、さまざまな更年期症状が出る仕組みと一緒で、女性ホルモン エストロゲンが急激に減少すると、脳の視床下部がビックリ!して、自律神経が乱れます。
自律神経は血管の収縮・拡張をコントロールしていますが、これがうまく調整できなくなることによって、体が急に熱くなり、汗が多く出る、のぼせる、脈拍が増加する、という症状が出るということです。

前触れもなく急に発症することが多いですが、ドライヤーなどを使用して顔まわりや頭が一時的に熱くなったり、少し厚着をしたり、暑い場所、暑い部屋にいたりすることが「きっかけ」となって、発症することもあるそうです。

また、辛いものやスパイシーなものを食べたりしても、それが「きっかけ」になる可能性があるそうなので、こういった要因になりそうな行為を控えて、ホットフラッシュになる「きっかけ」を作らないようにすることも予防法の一つですね!

簡単にできる対処法は

予防法としては

・厚着をしないで、涼しい環境を整えるようにする

・前述したように、辛いものや刺激物、お酒などは控える

対処法としては

・のぼせたり、熱くて汗をかいたら、首元などを冷感汗拭きシートやウェットティッシュなどで冷やす

・深呼吸して脈を整える

・甘いものを摂る(私個人のおススメ対処法です(^^)

そしてホルモン補充療法(HRT)です。これは、さまざまな更年期障害の緩和に効果がありますが、特にホットフラッシュの症状には効果があるようです。

しかし、副作用なども気になるところでしょう。乳がんなどのリスクも気になりますよね。通常、保険適用でおこなわれるホルモン補充療法は、要は「人工合成ホルモン」、人のホルモンに似せて作ったものです。ですから、適応しない人もいます。確かに乳がんや、男性の場合は前立腺がんなどのリスクもあるようです。

また、私が子宮腺筋症を患った際に使用したピルでは、6キロの体重増加がありました。医師によると、体重増加はピル服用のせいではないと断言していましたが、個人的にはそれ以外の要因は考えられませんでした。このように人それぞれ「反応」が違います。

それに対してナチュラルホルモン『人の体が作るホルモンと化学構造が同じホルモン』を使って、ホルモン療法をおこなってくれる病院もあります。これは経験したことがありませんが、通常の「人工合成ホルモン」よりは、副作用、リスク共に少ないと説明しているところが多いです。

ホルモン補充療法(HRT)については、病院や費用、治療期間、副作用、リスクなどさまざまな検討材料がありますので、よく調べ、医師と相談の上、自分に合った治療を開始してくださいね。

そして、個人的には、ホルモン補充療法を開始しても、「なんか体に合わないな?!」と感じた時は我慢せずすぐに主治医と相談し、やめることも必要だと思います。自分の体で感じることが一番正しいと思いますから。無理に続けると副作用がひどくなるばかりだったり、不安に思いながら続けることは精神的にも良いことではありませんしね!

ナチュラルホルモン補充療法について参照
はなおかレディースクリニック https://www.hanaoka-ladiesclinic.com/hormone/

ホルモン補充療法の種類について参照
エンジョイエイジング https://www.hisamitsu.co.jp/hrt/treatment/medicine.html

「HOT」暑さ・熱さのきっかけを作らない工夫を

前述したように、更年期症状の中でもホットフラッシュは、体が熱くなる「きっかけ」がある場合も多いように思います。私のように外気温が高い時に10分程度歩いた、というように、軽い運動を行うような時、または「怒り」がきっかけで熱くなる時もあります。ですから、なるべく涼しく、そして穏やかに生活すると「きっかけ」のあるホットフラッシュを防ぐことができるかと思います。ドライヤーで髪を乾かす時のように、「そんなことで?」と思うようなことがきっかけになるので非常にバランスを取るのが難しいですが、心がけておくこと、そして不安要素を減らすことが不調を和らげることにもなりますよね。大汗💦をかいた時用の着替えを一枚持っていくだけで、不安や不快が一つ解消されます。(そういえば、ブラジャーもかえを持って行ってたな(^_^;)

そして困った時はやはり専門医(婦人科)に行って相談しましょう。話を聞いてもらうだけでも、心が軽くなりますし、治療法を提案していただけると思います。ホルモン補充療法などは、事前に知識を入れておいくのは大切です。そして、わからないところを医師に相談すると良いですね。

アーユルヴェーダ的には体の中の熱さを取り除く方法として、簡単にできる「シータリー呼吸法」もおススメです!YouTubeにアップしていますので、見ながら一緒にやってみてくださいね〜👋